零細企業は人が来ない！求人に応募する人がみているところとは？

多くの零細企業が直面している課題、それは「人が来ない」という現実です。

本記事では、零細企業で人が来ない理由を明確にして、具体的な対策をいくつか解説します。

零細企業は人が来ない理由

零細企業は人が来ないと言われている理由は下記の4つです。

• 労働人口の減少
• 求人票に良い所しか書かれてない
• 給与や待遇などが悪い
• 募集要項以外の情報が少ない

労働人口の減少

零細企業に人が来ないのは、日本全体で少子高齢化が進み、労働人口が年々減少していることも一つの要因です。下記のデータでは、40年後には労働人口が現在より4割減少すると予測されています。

2020年には6404万人いる労働人口が、2065年には3946万人まで減少が見込まれています。特に地方の零細企業にとって深刻です。労働人口が減れば、企業間の人材獲得競争が激化します。

求人票に良い所しか書かれてない

零細企業で人が来ないのは、良い所しか求人票に書かれていないからです。良い面ばかりを強調しすぎると、かえって「何か隠しているのでは？」と不信感を抱きます。

求職者は、入社後に自分がどんな仕事をして、どんな風に成長できるのか、そしてどんな苦労があるのか、といったリアルな情報を求めています。零細企業で人が来ないと嘆く前に、まずは求人情報を見直し、良い面だけでなく、その企業独自の強みや、大変な側面も正直に伝えましょう。

給与や待遇などが悪い

零細企業は人が来ないと言われる理由の一つに、給与や待遇面が他社に見劣りする点です。特に、今の時代、円安で物価高で日本人の役6割が「生活が苦しい」状況という調査結果が出ています。

生活の安定を求める求職者にとって、給与や賞与、福利厚生は企業選びの重要な判断材料となります。他の企業に対抗できる独自の強みを見つけることも大切ですが、賃金改定も大切な施策になります。

募集要項以外の情報が少ない

零細企業で人が来ない要因の一つは、募集要項以外の情報が少ないからです。多くの零細企業は、募集要項に記載されている基本情報（職種、給与、勤務地など）のみで求人を完結させてしまっています。

求職者が働くイメージを具体的に持てるような情報を発信して行く必要があります。

例えば、

• 会社のビジョンやミッション
• 具体的な事業内容
• 入社後のどんなことから学ぶのか
• 誰と働くのか
• オフィスや社員が働いている風景

求職者は、企業の「人」や「会社内部」を知りたいと考えています。単なる文字情報だけでなく、ときには動画も使って会社のHPやブログ、SNS、採用特設サイトなどを活用して、企業の魅力を積極的に発信しましょう。

零細企業の求人に応募者がみている点

零細企業へ応募する求職者がどんな点を見ているのかを知ることが重要です。求人に応募者が見ているところは、大きくわけて3つです。

• 給与や待遇面
• 企業のホームページ
• 働くイメージができるか

給与や待遇面

給与や待遇は、求職者が仕事を選ぶ上で見ている点です。特に、零細企業の場合、大手や中小企業と比較して給与水準が低いと思われがちだからです。

仮に低くても、提示された給与が「なぜその額なのか」を明確に説明できるかどうかです。 

例えば、「年齢や経験に関係なく、成果に応じて昇給する」といった明確な評価制度や、「年に2回、社長との面談で給与について話し合う機会がある」といった具体的な制度を提示することで、求職者は納得感を得やすくなります。

単に「残業なし」と書くだけでなく、具体的な数字（例：「月平均残業時間5時間以下」）や、その背景（例：「業務効率化ツールを導入しているため」）を付け加えることで、説得力が増します。

項目	良い例	悪い例
給与	経験・能力を考慮し決定。入社2年目以降は成果に応じて毎年昇給。	月給25万円〜
休暇	年間休日125日（完全週休二日制、祝日、夏季休暇、年末年始休暇）。有給消化率90%以上。	週休二日制
残業	月平均残業時間5時間以下。(業務効率化ツールを導入しているため)定時退社を推奨。	残業なし

求職者は、給与額だけでなく、その企業で安心して長く働ける環境があるかを総合的に判断しているのです。

企業のホームページ

求職者は、応募する前に必ずホームページを見ています。エン・ジャパンによる調査によると、求職者の約9割が企業研究のために企業のウェブサイトを確認していることが明らかになっています。

企業のウェブサイトを閲覧し、どんな会社なのか多角的に情報を収集しているのがわかります。

ホームページがないと、求職者はその企業が本当に存在しているのか、どのような事業を行っているのかといった基本的な情報さえ確認できません。その結果、不信感を抱き、応募をためらってしまいます。

また、ホームページがあっても、情報が古いまま放置されている零細企業は、求職者にとっては不安です。情報が薄いことは、単に情報不足なだけでなく、企業に対する信頼性にも大きく影響することを認識しましょう。

働くイメージができるか

求職者が最も知りたいのは、働くイメージができるかをみています。

例えば、

• 入社後に自分がどんな仕事をすることになるのか、
• どんな人たちと働くのか、
• そして自分自身がどう成長できるのか

求人情報に職務内容を羅列するだけでなく、「入社後1ヶ月は先輩社員がマンツーマンで指導します」「3ヶ月後には〇〇のプロジェクトに携わっていただきます」といった具体的なステップを示すことが有効です。

ほかにも職場の雰囲気を伝えるために、「社員のインタビュー記事」「オフィス内の写真や動画」「社内イベントの様子」などを積極的に公開することも働くイメージを持ちやすいです。

社員が生き生きと働いている姿や、和気あいあいとした社内の様子が見えることで、求職者は「この会社で働きたい」という意欲を高めます。

抽象的な表現ではなく、具体的なエピソードや写真を通じて、求職者が働くイメージを具体的に描けるように工夫しましょう。

零細企業への募集を増やす方法

ここからは、零細企業でも募集を増やして採用までの取り組み方や方法などについて紹介します。

• 求人広告のプロに相談する
• ホームページの更新
• 同業他社の給与や待遇を比較する
• 独自の強みを研究する
• 求人広告以外の方法を考える

人が来ないと悩んでいる経営者は多いですが、人材が集まらないのには必ず理由があります。一つずつ確認していきましょう。

求人広告のプロに相談する

零細企業への募集を増やす方法として、信頼できる求人広告会社へ相談しましょう。

人が来ないなら自社だけで悩まず、採用コンサルタントや求人広告代理店に相談することを強くおすすめします。 専門家は、豊富な成功事例や市場のトレンドを把握しております。

もし、現在お付き合いしている会社があるならそこで相談してみたり、別の会社に相談してみてください。とにかく、自社で悩まないことで求人広告のプロ達にアドバイスをもらうようにしましょう。

ホームページの更新

零細企業への募集を増やす方法として、ホームページの見直しをしましょう。ホームページは、求人広告だけでは伝えきれない自社の魅力を発信する最も重要なツールです。

掲載すべきコンテンツ	良い例
事業内容	どのような商品やサービスを提供しているか、具体的な写真やお客様の声を含めて紹介する。
社員紹介	部署や年齢、入社理由などを掲載し、どんな人が働いているか分かるようにする。
ブログ・ニュース	会社の日常やイベントの様子、新しい取り組みなどを定期的に更新する。
採用情報	職種ごとの仕事内容、求める人物像、待遇などを詳細に記載する。

前述の繰り返しになりますが求職者は、求人広告を見て興味を持った後、必ずと言っていいほど企業のホームページを確認します。 

ホームページを定期的に更新し、事業内容や社員紹介、ブログなどで会社の「今」を伝えることで、透明性を高め、求職者に安心感を与えることができます。

同業他社の給与や待遇を比較する

零細企業への募集を増やす方法として、同業他社の給与や待遇を比較して見直すことです。「零細企業へ人が来ない」原因の一つに、競合他社と比較して見劣りする給与や待遇があります。

給与や待遇が、業界平均や競合他社の水準と比べてどうなのかを正確に把握してください。

業界動向を調べることで、自社の給与水準が市場から見て妥当か、また、他社がどのような福利厚生や手当をアピールしているのかを知ることができます。

独自の強みや、働きやすさに関する情報を求人広告に盛り込むことで、必ずしも給与を上げる必要はなく、給与以外の部分で魅力をアピールすることも重要でしょう。

独自の強みを研究する

零細企業への募集を増やす方法として、他社にはない、自社ならではの強みを見つけて発信しましょう。人が来ないのは、零細企業だからこそ得られる価値を求職者に伝えられてないかもしれません。

給与や待遇といった目に見える条件だけでなく、「人間関係の良さ」「風通しの良い社風」「社長や経営層との距離が近いこと」など具体的なエピソードや写真とともに伝えることで、求職者は「ここでなら自分らしく働けそうだ」と感じ、応募への意欲を高めます。 

自社の従業員に「この会社で働いていて良かったこと」をアンケートで聞くなどして、客観的な強みを見つけ出すのも良いでしょう。

求人広告以外の方法を考える

零細企業への募集を増やす方法として求人広告に頼るだけでなく、SNSや社員紹介（リファラル採用）など、多様な方法を組み合わせることです。

人が来ないなら社員の友人や知人を紹介してもらうリファラル採用が効果的です。

自社だけでは何から手をつけて良いか分からない場合も多いでしょう。そんな時は、採用コンサルタントや採用代行サービスの力を借りるのも一つの手です。

彼らは、採用活動全体の戦略立案から、具体的な求人広告の作成、面接のフォローまで、専門的な知見と経験であなたの採用活動をサポートしてくれます。

マーブルワンでは、求人の代理店として零細企業専門で求人のサポートをしています。

零細企業は人が来ない｜まとめ

「零細企業 人が来ない」という悩みは、多くの経営者が抱える共通の課題です。本記事で紹介したように、求職者が本当に知りたい情報を丁寧に、そして誠実に伝えることで、応募者は確実に増えます。

求人広告だけでなく、ホームページやSNSなど、多様なチャネルを活用して自社の魅力を発信しましょう。「零細企業だから…」と諦めるのではなく、積極的に、そして戦略的に採用活動に取り組むことで、必ず求める人材と出会うことができるはずです。